Kris Van Assche 2011-12A/W
「String Boots」
ディオール・オムの現デザイナーであるクリス・ヴァン・アッシュのシグネチャーブランドになります。
クリスのシグネチャーはディオール・オムから値段を若干抑えた価格帯でリリースされています。
このブーツはペコスタイプ・ブーツにクリス特有の紐をグルグル巻きとしたデザインが特徴。特にクリスのコレクションはこの2011A/W以降、大きくデザインが変更され、素晴らしさが消えていると個人的には感じます。
画像のように紐が長く、3重から4重にして紐を周回させ、フロント、もしくはバックで結ぶ。この事によって足元にボリュームを持たせ、下に重心を置かせることが可能。
こちらは上部からの撮影だが、ご覧の通り紐の通しに注目していただきたい。外周ではなく、革の内側に紐のみ通す空洞が出来ており、その中から一周して紐を出してきている。
紐の演出が非常に普通の物と異なり、こだわっていて、珍しさを出すあたりが、さすがインポート物である。クリスはブーツに限らず、この紐を綺麗に見せる技術がスニーカーでも世界で評価されている。
更に筒を被せて二重にすることで絞り具合を調整する事が可能。
紐の出ている部分の拡大がこちらだが、綺麗にステッチが施してあり、そこから紐が出てくるようになっている。
紐は滑らかに革の中を滑るため、足元を絞る際にも無難に結ぶ事が可能。革も柔らかく、擦れて傷がつくことも無い。
筒の部分は薄い革を使用しており、キュッと絞る事ができる。そのドレープ感と言ったら、満足度満点です。
靴の作りはダブル・マッケイ製法と言い、通常のマッケイとは似ているが、違う。一般的なマッケイはソールが薄くて軽い。しかし、こちらのダブル・マッケイは二重にソールが敷いてあり、非常に厚い。
重さが出てしまうが、ゴム張りしなくてもレザー・ソールのまま使用し、中長期的に扱えるため、コストパフォーマンスに優れている。通常のマッケイでは、見た目を重視しすぎて、薄すぎるモデルもあるため、この作りは嬉しい限りだ。
もちろん安定のイタリア製。ハイブランドや有名インポートブランドでも中国製やその他アジア製が多い中、イタリアやフランス製は価値のあるものであり、購入者側からすると満足感はある。
全ての画像は購入当初に撮影した写真ですが、今現在「カカト」よりも爪先にダメージが有り、磨り減っています。
私が持っているブーツの中でも縫い目が随所にあり、こだわり具合が強い靴の一つだと思います。
この靴はブーツ・イン、ブーツ・アウトはもちろんの事、クロップドパンツ等を使用し、全て見せる演出もできるのが素晴らしく、着る洋服を選ばない。
あえて、一つ難点を挙げれば代え紐が付属でついていなかったことでしょうか。通常、インポート物の靴ではブーツ、スニーカーに限らず、必ずと言っていいほど代え紐(同系色・多色)があり、紛失や破損時に役立つようあります。
仕様:
革:Calf Leather
生産国:Made in Italy
製法:Double Macky
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